はじめに
2018年9月6日未明、北海道で地震が起きたのが今回の事の発端。
僕が管理人をしているMasotodonインスタンス「Creatodon」はさくらのクラウドの石狩データセンターをお借りして運用していた。
その石狩データセンターも今回の地震で被災し、データセンター内での自家発電などでとりあえず事なきを得ていると聞いた。
一応、石狩データセンターでの自家発電では電力は48時間は持つとのこと。
とりあえず、地震のニュースとさくらインターネットからの障害情報などを聞き、「いざとなれば別のクラウドへの移行をするべきか」と検討してた。
そんな時、下記の記事が見つかり、東京のデータセンターへと移行できるかもしれないと分かった。
これはその時の手順をまとめたもの。
実際の手順
①アーカイブの作成
まず、さくらのクラウドへとログイン。
コントロールパネルから「さくらのクラウド」を選択し、「石狩第2ゾーン」を開く。
左のタブに「ストレージ」という項目があり、その中に「アーカイブ」という項目があるので、それをクリックする。
画面右上の「追加」をクリックし、アーカイブを作成する。
このとき「アーカイブソース」は「ディスク」を選び、現在使用しているディスクを選択する。
あとは、「作成」ボタンを押してアーカイブが作成されるのを待つ。
②リージョンを超えてアーカイブを移動
次に、「東京第1ゾーン」へとリージョンを切り替える。
その後、再び「ストレージ/アーカイブ」をクリック。画面右上の「追加」を同様に押す。
「アーカイブソース」は「アーカイブ」を選択し、「石狩第2ゾーン」にチェックを入れる。
先ほど作成したアーカイブが表示されるので、それを選択肢、「作成」を押してアーカイブを作成。
③移行したアーカイブからディスクを作成
「ストレージ」内の「ディスク」を選択。
画面右上のの「追加」をクリックし、「ディスクソース」の項目で「マイアーカイブ」を選択。先ほど先ほど東京リージョンで作成したアーカイブを選んで、「作成」を押す。
これでリージョンを超えて、Masotodonインスタンスのデータなどを移行できた。
④サーバの設定
次に、東京リージョンで使用するサーバを作成する。
「サーバ」をクリックし、画面右上の「追加」を選択。
マイディスクというタブがあるのでそれを選び、先ほど作成したディスクを選び、「サーバプラン」「ディスクプラン」「ホスト名」を設定する。
あとは、「作成」を押してサーバが作成されるのを待つ。
⑤サーバのIPなどの設定
このままだと以前のリージョンでのIPアドレスなどのままでアクセスできない。
なのでIPアドレスなどを変更していく。
さくらのクラウドの場合、DNSの設定はリージョンをまたいで適用されているのでドメインのDNS設定はそのままでいい。
まず、「グローバル」内の「DNS」を選択する。
すると現在使っているインスタンスのドメインが表示されていると思う。
「リリースレコード」というタブがあるので、それを選択。
以下のように表示されているので
<IPアドレス>
10 <ドメイン>
v=spf1 +ip4:<IPアドレス> -all
IPアドレスの部分を先ほど東京リージョンで作成したサーバのIPアドレスに書き換える。
ちなみにIPアドレスは「サーバ」をクリックした後に表示される一覧画面の「インターフェース」という項目の下にある
書き換えた後は、画面右上の「反映」を押す。
これでさくらのクラウドの側でのIPの変更は完了。
次に、サーバ内のNICを編集する。
SSHでも「コンソール」からでもいいのでサーバへとログインする。
で、以下のコマンドを実行してNICを編集する
sudo vi /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
こんな感じで編集して保存すればOK
GATEWAY=11.42.231.1
DNS2=11.42.0.4
DNS1=11.42.0.3
IPADDR=11.42.231.50
IPアドレスが11.42.231.50の場合だとこんな感じ
これを保存して、サーバを再起動すれば元々のドメインでインスタンスにログインできる。
おわりに
今後のさくらインターネットさんの対応にもよるけど、できるだけ現状を維持したいって人はこの手順でリージョンを移行すればいいと思う。
かわりに結構時間かかるので、待機状態とかがたまると思うのでそこは注意されたし
参考